だ液の働きについて。虫歯、歯周病予防
- 2022年5月15日
- ブログ
皆様いかがお過ごしでしょうか、ながの歯科です。
今回は唾液についてのお話になります。
私たちの生活の中でお口の中にあるだ液は常にあって当たり前の事ですが、実は色々な役割を果たしています。
ではどのような役割があるのでしょうか?
●唾液はどこから出てくるのか
唾液は口腔内にある大小様々な「唾液腺」という所から分泌されており、成人の分泌量は1日あたり1から1.5リットルほどです。
日中は多く出ていますが、夜眠っている間は日中に比べて分泌量が抑えられています。また、ストレスや薬による影響などによっても唾液の量は変わっていきます。
●唾液のはたらき
唾液には以下のような色々な役割があります。
粘膜の保護・潤滑作用
唾液が歯や粘膜を覆うことで、細菌による刺激や感染、歯の摩耗・脱灰(歯のエナメル質の溶解)を防いでくれます。また、潤いによって舌や喉の動きがなめらかになり、食事や会話がスムーズになります。
自浄作用
口の中の細菌や食べ物のカスを洗い流す役割があります。これを自浄作用と呼び、とくに食事中に活発に行われます。
緩衝作用
口の中のpHバランスが酸性やアルカリ性のどちらかに傾かないよう、調節してくれます。細菌は口内の食べカスなどをエサにし、酸を発生させ、脱灰を起こし、虫歯になってしまいます。しかし唾液が口内のpHバランスを整えることで、歯の脱灰を防いでいます。
抗菌作用
リゾチーム、ペルオキシダーゼ、免疫グロブリン、ラクトフェリンというものが含まれている唾液は、口のなかに侵入した細菌の活動を抑えています。自浄作用とともに細菌の繁殖を抑えます。
消化作用
唾液の中にに含まれる消化酵素アミラーゼという物が、デンプンと反応して麦芽糖へ分解します。咀嚼によって食べ物と混ざり、消化を助けています。
組織修復作用
組織修復による傷の治癒を促進してくれます。「ケガをしたときにツバをつけておけば治る」という言葉がありますが、この組織修復のはたらきによるものから来ています。
再石灰化作用
だ液には、カルシウムイオン、リン酸イオン、フッ素イオン、が含まれており、食事によって一時的な脱灰状態となった歯のエナメル質の再石灰化を促進し虫歯になりにくい状態にしていきます。
唾液が少ないと?
睡眠不足やストレスや服薬など、さまざまな理由で唾液の分泌量は減少します。そして十分な唾液の分泌がなければ、口の中が乾燥するため、細菌が繁殖しやすくなります。
細菌が繁殖すれば口臭、虫歯、歯周病のリスクが高まる他、体内にも侵入しやすくなり、風邪やインフルエンザなど全身の病気につながる可能性があります。
日常的な歯ブラシなどの口腔ケアはもちろん、唾液を分泌させるための必要な刺激や水分を意識して、正常な唾液の分泌を維持していくことがたいせつです。
唾液を増やすためには?
日常生活の中で以下のようなできる事をを意識して行うことで、唾液の分泌を増やすことを目指しましょう。
- よく噛む
- 水分補給
- 口呼吸ではなく鼻呼吸を意識する(口内乾燥を防ぐ)
- お酒やたばこを控える(刺激を減らす)
- 唾液腺マッサージ
お口の中の悩みがありましたら、津田沼 藤崎 ながの歯科までご相談ください。